競馬でなぜ八百長が起こる？サインを見抜く方法から原因までをご紹介します

競馬は70年以上もの間、国民から愛されて続けている競技です。

そんな長い歴史を誇る競馬ですが、これまでには明るい話題ばかりではなく、世間を震撼させるような出来事も起きています。

中でも特に大きな反響を呼んだのが八百長です。

もちろんですが、八百長は競馬において禁止されています。

仮に八百長をしてしまえば、重い処分が下されるだけではなく、社会からも厳しい目にさらされる事になるでしょう。

ですが、罪深い行為なのにも関わらず、現在でも度々八百長疑惑が浮上することがあります。

一体なぜ、競馬において八百長が行われるのでしょうか。

という事で今回は、競馬で八百長が起こる理由をご紹介します。

発生する仕組みから見抜く方法までを徹底解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

競馬における八百長とは

八百長とは、事前に勝敗を決めているのにも関わらず、あたかも真剣勝負かのように見せる行為の事です。

競馬では、競馬法という法律に基づいて八百長が禁止されています。

もし八百長とみなされた場合は…

3年以下の懲役または最大で300万円の罰金に処され、競馬界から永久追放される事になります。

このように重い処罰が下されるので、八百長が頻発することはありません。

ですが、過去には警察が介入し逮捕者が出た事案まで発生するなど世間を騒がせてきました。

競馬における八百長の仕組み

競馬における八百長のほとんどがお金絡みです。

その仕組みはと言うと…

騎手や調教師といった関係者たちが手を組んで、オッズの高い馬の馬券を自ら購入します。

その後のレースで馬券を購入した騎手が「ヤラズ」や「ヤラセ」などを敢行。

意図的にオッズの高い馬を勝たせることで、多くの払い戻しを得るといった流れとなっています。

純粋にレースを楽しんでいる裏側で、このような行為が行われているという事を考えるとやるせない気持ちになってしまいますね。

競馬で八百長が起きる2つの理由

八百長は発覚すれば逮捕される可能性もある、非常にリスキーな行為です。

なのにも関わらず、なぜ競馬では八百長が多く行われているのでしょうか。

その理由として以下の2つが挙げられます。

• 騎手の収入格差
• ネット投票が普及した

八百長は許される行為ではありませんが、それでも手を染めてしまう動機は気になるところではないでしょうか。

ここからは、競馬で八百長が起きる2つの理由について詳しくご紹介します。

騎手の収入格差

競馬において八百長が多い理由として真っ先に挙げられるのは「騎手の収入格差」でしょう。

中央競馬騎手の平均年収は約1,000万円と言われています。

対して、地方競馬騎手の平均年収は200~300万円とその差は歴然。

日本の平均年収が約450万円という事を考えると、地方競馬騎手には同情したくもなりますね。

実際、競馬における八百長事件のほとんどが地方競馬で発生しています。

年収の低い地方競馬騎手はお金欲しさのために、八百長に手を染めてしまうのではないでしょうか。

ネット投票が普及した

ネット投票が普及したという事も、競馬における八百長が多い理由の1つなのではないでしょうか。

元々、競馬における投票は競馬場で行われるのが主流。

ただ、八百長を行うために馬券を購入する関係者からすると、顔なじみのスタッフなどが多いことから、バレるリスクが高い環境でした。

しかし、コロナ渦をきっかけに投票の需要は競馬場からネットに移行。

競馬場に足を運ぶことなく投票ができるようになったことで、周囲の目を気にすることなく馬券を購入することができるようになりました。

実際、コロナが流行した2020年以降に内部関係者による馬券の不正購入が相次いで発覚しています。

ネット投票で八百長を行う関係者のほとんどが、他人の名義で登録している事が多いようなので、摘発するのは難しいかもしれません。

競馬で八百長を見抜く3つの方法

八百長は基本的に内密に行われます。

そのため、100％見抜くという事は難しいかもしれません。

ですが、これまでの八百長事件に共通している傾向がいくつかあります。

その傾向を把握しておくことで、八百長を見抜きやすくなるはずです。

という事で、ここでは八百長を見抜く3つの方法をご紹介します！

• 異常オッズは八百長のサイン
• レースの売上を確認する
• 不自然なダイブは八百長の疑いが高い

これらの方法を把握し、八百長レースでの無駄な投資を避けましょう。

異常オッズは八百長のサイン

八百長を見抜く方法1つ目は、オッズの変動に注目するという事です。

中でも、異常オッズが発生した時は八百長が起きるサインと言っても過言ではないでしょう。

そもそも異常オッズとは、特定の馬の馬券が大量に購入された際に発生する現象。

八百長は元々人気が低かった馬が対象となります。

なので、人気が低かったのにも関わらず、レース直前になって突如1番人気となった場合は、八百長の疑いが高いと言えるでしょう。

八百長を見抜くためにも、競馬で勝負する際はレース開始ぎりぎりまでオッズの変動に注目してみてください。

レースの売上を確認する

レースの売上を確認するという事も、八百長を見抜く上で重要と言えるでしょう。

例えば、同じグレードのレースが4つあったとします。

そのうち3つのレースの売上が800万円。

もう1つのレースの売上が1,500万円であったとしましょう。

八百長は、特定のレースの特定の馬に多額の投資を行います。

そのため、同じグレードなのにも関わらず1つのレースだけ売上が突出している場合は、八百長の可能性が高いです。

不自然な落馬は八百長の疑いが高い

勝負したレースで落馬が起きた際は、八百長の可能性も考えられます。

競馬の八百長では、馬券を購入した馬を勝たせるのが最大の目的です。

そのため、八百長に加担している騎手は、故意に落馬して失格を狙いに行くといった手法をとることもあります。

実際、故意の落馬ではないかと大きな話題を呼んだのが金沢競馬で発生した八百長疑惑。

⑧ジェイフォースという馬に騎乗した沖静男騎手が、第3コーナー付近で落馬して失格となったレース。

リプレイを見ると、自らダイブするような形で落馬をしたように見えます。

この落馬が故意的なのではないかと物議を醸す事に。

最終的に、正式な処分などは下されていませんが、現在でも「沖ダイブ事件」として八百長疑惑が囁かれています。

競馬の八百長に関する3つの疑問

ここでは、競馬の八百長に関する気になる疑問を3つピックアップしています。

• 八百長だった場合返金されるのか
• 海外での競馬でも八百長があるのか
• 八百長が発覚した場合逮捕されることがあるのか

競馬における八百長の実態をさらに深く知ることができるはずです。

ぜひ、参考にしてみてください。

八百長だった場合返金されるのか

結論から言うと、競馬では八百長が行われたレースでも返金されることはありません。

理由は、レースが成立した場合は払い戻しができないと法律で決められているからだそうです。

ただ、いくら法律とは言え、競馬法違反を犯した騎手が出走しレースの利益を得ているという事実があります。

それにも関わらず、運営側が責任を負わないというのはおかしな話なのではないでしょうか。

純粋に勝負を楽しんでいた競馬ファンにとっては納得いかないのは当然の事でしょう。

海外での競馬でも八百長があるのか

日本のみならず海外でも開催されている競馬。

八百長に関しては世界共通で、過去に海外の競馬でもいくつか八百長事件が発生しています。

その中でも特に有名なのが、2011年に競馬発祥の地イギリスで起きた八百長事件です。

この八百長事件に関与していたのは、騎手と馬主でした。

馬主2名が自身の所有馬を騎手にわざと負けるよう誘導。

その馬の馬券を購入し、他の馬のオッズを吊り上げて不正に利益を得ていたことが発覚しました。

八百長に関与した2名の馬主は、14年間の競馬関与停止処分。

不正騎乗を行った騎手には最大12年の騎手停止処分が下されています。

八百長が発覚した場合逮捕されることがあるのか

競馬において発生した八百長では、逮捕者が出た事例もあります。

それは、1965年に起きた競馬史上最大の八百長と言われている山岡事件。

この事件は、暴力団組員と騎手が結託して不正に利益を得ていたというもの。

警視庁によって強制捜査が行われ、合計6名が逮捕される事態となりました。

競馬における八百長まとめ

今回は、競馬で八百長が起こる理由から見抜く方法までをご紹介しました。

当たり前ではありますが、八百長は立派な違法行為です。

もしも発覚した場合は、社会的な信用を失うだけではなく、多くの競馬ファンを失望させることになります。

なので、今後は八百長が怒らないよう、運営体制を改めて見直すなどの策を講じて欲しいですね。

ただ、競馬では八百長事件が頻発している訳ではありません。

今日も、様々な競走馬たちが白熱したレースを繰り広げています。

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